【STPとは】専門用語一覧・初めてのネットワークエンジニア

STPとは何のことでしょう?

今回はそんな疑問をお持ちのCCNAを目指すIT未経験の方を対象に、STPに関する専門用語を一覧にしてとても簡単に解説をしました。

より詳しいことを知りたい方はそれぞれの用語で検索をして深堀してください。

あくまでもここでは全体像を理解できることを目標にしています。

目次

STPの用語一覧

用語 解説
1 STP(spanning tree protocol) スイッチを利用した冗長化のための障害を防ぐ為のプロトコル
2 冗長化 障害に備えて予備のルートを用意しておくこと。これにより耐障害性アップ!
3 イーサネット環境復習 ・L2のアドレス=MACアドレス必要
・ARP要求(IPアドレスからMACアドレス取得)
・ブロードキャスト(FFFF.FFFF.FFFF):ARP要求で送信
・ARP要求を受け取ったポート以外の全てのポートにフレームを転送
・フレームにはTTLが無い
4 冗長化の問題点 ・CPUの負担アップ→ネットワーク機器ダウンの可能性
・スイッチのMACアドレステーブル不安定
・フレームを受信し続ける(TTLが無い)
5 ブロードキャストストーム フレームにTTLが無い為にL2にてフレームが転送され続ける事
6 ツリー構造 論理的なツリー構造にしブロードキャストストームを防ぐ。
・1部のポートをブロックしてフレームをループしないようにする
7 ルートブリッジ ・ルートスイッチの事
・中心となるスイッチ
・ブリッジIDが一番小さいスイッチ
・ルートブリッジから一番遠いポートをブロックしてフレームのルームを防ぐ。
8 ブリッジID ・ブリッジプライオリティ(デフォルト=32768)
・MACアドレス
9 BPDU(bridge protocol data unit) スイッチ間での情報の交換
・0180.C200.0000(マルチキャストアドレス)
・ルートブリッジを決める為に情報を交換する
10 ルートブリッジ決定プロセス ・スイッチからBPDUを各ポート2秒間隔(hello タイマー)で送信
・BPDUの値を比較(小さいほど優先度が高い)
11 スイッチのポートの種類 ・ルートポート(RP:root port)
・指定ポート(DP:designated port)
・非指定ポート(NDP:non designated port)
12 ルートポート(RP:root port) ルートブリッジまでの最短のパスコストポートを持つポート。
・ルートパスコストが一番小さい
・送信元ブリッジIDが一番小さいBPDUを受信したポート
・送信ポートIDが一番小さいBPDUを受信したポート
13 ルートパスコスト BPDUにある値
14 ポートプライオリティのデフォルト 128(値が一緒の時はポート番号で比較)
15 指定ポート スイッチ間で上位のBPDUを送信するポート
16 上位のBPDU ・ルートパスコストが小さい方が上位のBPDU
・送信元ブリッジIDの小さいほう
・送信元ポートIDの小さいほう
17 非指定ポート 残り物のポート
・ブロックされるポートになる(ブロッキングポート)
18 STPのプロセス ・ルートブリッジの決定
・ルートポートの決定
・指定ポートの決定
・非指定ポートの決定
19 ポートステータス ・ディセーブル(disable):エラー
・ブロッキング(blocking):BPDU受信、転送しない
・リスニング(listening):BPDU送受信
・ラーニング(learning):BPDU送受信→MACアドレステーブル学習
・フォワーディング(forwarding):MACアドレス学習→データフレーム転送
20 コンバージェンス 全てのポートで役割決定。
・全てが安定している状態
・最大50秒かかる(20秒+15秒+15秒)
21 最大エージタイマー 障害から再計算を行う時間
・20秒
22 転送遅延タイマー リスニングとラーニングに留まる時間
・15秒ずつ
23 障害からの再度のコンバージェンス 直接的な障害:15秒(リスニング)+15秒(ラーニング)=30秒かかる(コンバージェンス)
間接的な障害:20秒(最大エージタイマー)+15秒(リスニング)+15秒(ラーニング)=50秒かかる(コンバージェンス)
24 PortFast STPの通常ステップを飛ばしてフォワーディング(コンバージェンス)する
25 BPDUガード BPDUを受け取らないようにする設定(PortFastで使われる)
・BODUガードが有効なポートでBPDUを受信するとエラーディセーブル(Err-Disable)になる。
26 エラーディスエーブル ・シャットダウンされ送受信不可
27 ルートガード 既存のSTPトポロジの変更を防ぐ。
・ルートブリッジよりも上位のBPDU受信→ルート不整合(root-inconsistent)=通信ブロック
28 RSTP(rapid spanning tree protocol) STPコンバージェンスの高速化
・コンバージェンスまで数秒
・STPの拡張版
・非指定ポートの分割(代替ポートとバックアップポート)
・代替ポート:ルートポートの予備
・バックアップポート:指定ポートの予備
29 RSTPのプロセス プロポーザルとアグリーメントでスイッチ間の役割を高速に決める。

・ディスカーディング(ディセーブル+ブロッキング+リスニング)
・ラーニング:MACアドレス学習
・フォワーディング:MACアドレス学習+データ転送

30 エッジポート PCなどを接続
・PortFastを有効にしたポート
・即座にフォワーディングに移行
31 非エッジポート スイッチを接続
32 CST(common spanning tree) VLANの場所関係なくルートブリッジの位置を決め、ツリー構成を定める方法。

・複数のVLANを1つのSTPインスタンスで管理
・VLANによって通信効率が悪い
・STPの構成=1種類→特定のリンクに集中
・BPDU=1種類→スイッチ間のトラフィック量が小さい

33 PVST+(per VLAN spanning tree plus) ・複数のVLANごとにSTPインスタンスを管理→最適なルートを通る
・VLAN毎にSTPの構成が異なる→ユーザーのトラフィック分散
・メモリの負荷:CST<PVST+
・BPDU=VLAN毎に作成→スイッチ間のトラフィック増加
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