駆け出しネットワークエンジニアとしてL3スイッチについて解説します。これからIT業界に転職を目指している方たちの助けになれば幸いです。
目次
レイヤ3スイッチとは
まず、L3スイッチを知る上で一番大事なのは、L2スイッチとL3スイッチの違いです。
そもそも、L3スイッチの「L」とは「層」を表す「Layer」という英単語の頭文字です。従って、L3スイッチとはレイヤー3のスイッチということになります。
では、L2スイッチ何が違うのかと言うと、
- L2スイッチ:同じネットワーク内(LAN内)の送受信を行う。
- L3スイッチ:他のネットワーク(LANとLAN)の送受信を行う。
この違いをまずは覚えておきましょう。それ以外はほぼ役割は一緒です。
L3スイッチの機能
それではL3スイッチの基本的な役割を紹介します。
- VLAN間ルーティングを行う。
- L2スイッチで分割されたVLAN間ルーティングを処理する
- デフォルトではルーティング無効
- 有効化するために「ip routing」コマンドが必要
- ルーティングはハードウェアで行う:ASIC→CPUより高速
- 対応プロトコルはTCP/IPのみ
- インターフェイスはLANのみ
レイヤ2スイッチの特徴をすべて持ちます。
- 電気信号の増幅
- 集線装置
- L2のデータであるフレームを受信
- 送信元MACアドレス学習
- フレームには宛先MACアドレス、送信元MACアドレス情報が含まれており、これをもとにMACアドレスを学習+転送処理を行う。
- コリジョンドメインの分割
- バッファ(保管用のスペース)があるためコリジョンがスイッチ内で起きない。
最後にMACアドレスについて解説します。
MACアドレステーブルの特徴:
- 初期状態は空
- フレームを受信するとMACアドレステーブルに記録
- MACアドレスは5分間(300秒)しか保持されない
レイヤ3スイッチを買うなら
ネットワークの勉強は座学だけでは足りません。一度知識を入れたら、あとは実機を触ってみましょう。L3スイッチはお高いので、なるべく安いのを買いましょうね。