IPv4のアドレスが枯渇してしまいインターネットに使えるアドレスがなくなってしまいました。そんな中作られたのがIPv6です。
IPv4とは比べ物にならない数のアドレスをIPv6では供給可能です。
今回はそんなIPv6にまつわる専門用語を一覧にしました。
目次
IPv6用語一覧
用語 | 解説 | |
1 | IPv6 | 特徴 ・膨大なアドレス量 ・IPアドレスの自動設定 ・ブロードキャストアドレス廃止 ・パケットヘッダー簡素化 ・アドレス階層化 ・モビリティー+セキュリティー強化 |
2 | アドレス量 | 128ビット |
3 | IPアドレス自動設定 | SLAAC(オートコンフィギュレーション) ・プラグアンドプレイ(必要な情報を自動で設定) |
4 | パケットヘッダー簡素化 | フィールド数の減少→ルーターにおいてのパケット処理効率アップ |
5 | アドレス階層化 | RIR(地域インターネットレジストリ)→NIR(国別インターネットレジストリ)→LIR(ローカルインターネットレジストリ) ・サブネットプレフィックス+インターフェイスID=128ビット |
6 | モビリティー+セキュリティー強化 | IPsec:パケット認証+暗号化可能 ・mobile IP機能アップ |
7 | サブネットプレフィックス | ネットワーク部のこと |
8 | インターフェイスID | ホスト部のこと ・後半64ビット ・手動or自動(EUI-64形式)設定可能 |
9 | IPv6アドレス表記 | 128ビットを16ビットごとにコロンで区切り、16進数(4ビットを1桁)で表記。 ・4桁ごとにコロンで区切る。 ・8フィールド(32桁)表記。 ・省略可能(連続する0のフィールド=::) |
10 | IPv6アドレス省略方法 | ・各フィールド先頭のゼロを省略 ・全てゼロであればダブルコロンで省略(最初の1回だけ) |
11 | EUI-64形式 | MACアドレスを基に生成 ・MACアドレス(48ビット)→24ビットに分割 ・真ん中にFFFE(16ビット)追加 ・先頭から7ビット目を反転(0→1or1→0) ・全て16進数に戻す |
12 | IPv6アドレスの種類 | ・ユニキャストアドレス(1対1) ・マルチキャストアドレス(FF00::/8) ・エニーキャストアドレス(一番近い所と通信を行う) |
13 | ユニキャストアドレス | ・グローバルユニキャストアドレス(グローバルIPアドレス) ・リンクローカルユニキャストアドレス(同じサブネットで通信可能) ・ユニークローカルユニキャストアドレス(プライベートIPアドレス) ・サイトローカルユニキャストアドレス(特定のサイト内で利用できる。今は使われていない) |
14 | グローバルユニキャストアドレス | ・最初の3ビット=001で始まり、2000::/3で表記可能 ・2001::/16(インターネット用IPv6アドレス) ・2002::/16(6to4用アドレス) ・2003::/16~3FFD::/16(未割当) |
15 | リンクローカルユニキャストアドレス | ・最初の10ビット=1111111010で始まり、FE80::/10 ・最初の3桁=FE8、FE9、FEA、FEBのいずれか |
16 | ユニークローカルユニキャストアドレス | ・最初の7ビット=1111110で始まり、FC00::/7 ・FD00::/8(これが多い) |
17 | 特殊なユニキャストアドレス | ・未指定アドレス:全ビット=0、DHCPv6に使われる ・ループバックアドレス(::1) ・IPv4アドレス:先頭80ビット=0、次の16ビット=1。IPv4でのノードとの通信に使われる。 |
18 | マルチキャストアドレス | ・先頭8ビット=11111111、FF00::/8と表記 ・次の8ビットの前半4ビット=フラグ、後半4ビットがスコープ ・フラグ:マルチキャストアドレスのタイプ ・スコープ:マルチキャストアドレスタイプの有効範囲 |
19 | フラグ | ・マルチキャストアドレスのタイプ ・0000(IANAの永続的なマルチキャストアドレス) ・0001(一時的なマルチキャストアドレス) |
20 | スコープ | ・マルチキャストアドレスの有効範囲 ・0001(16進数で1、第1フィールドでFF01):インターフェイスローカルの有効範囲 ・0010(16進数で2、第1フィールドFF02):リンクローカルの有効範囲 ・0101(16進数で5、第1フィールドFF05):サイトローカルの有効範囲 ・1000(16進数で8、第1フィールドFF08):組織ローカルの有効範囲 ・1110(16進数でE、第1フィールドFF0E):グローバルの有効範囲 |
21 | NDP(neighbor discovery protocol) | ステートレスアドレス自動設定(SLAAC)時に使われるプロトコル。 ・NS(neighbor solicitation):135。ネイバー要請。ARP要求みたいな感じ ・NA(neighbor advertisement):136。ARP応答みたいな感じ ・RS(router solicitation):133。プレフィックス長、デフォルトゲートウェイ取得要求 ・RA(router advertisement):134。RSの応答。 |
22 | ステートレス設定 | RSメッセージ(133)とRAメッセージ(134)=ICMPv6パケットを交換→IPv6アドレスを設定 |
23 | MACアドレスソリューション | NSメッセージ(135)とNAメッセージ(136)=ICMPv6パケットを交換→MACアドレスの解決。 ・マルチキャストアドレスを使用 |
24 | IPv6ヘッダー | 40ビット固定=簡素化=効率アップ ・バージョン:4ビット ・トラフィッククラス:1バイト(8ビット):優先度 ・フローラベル:20ビット ・ペイロード長:2バイト:IPv6ヘッダー以外の部分 ・ネクストヘッダー:1バイトIPv6ヘッダーの後ろに付加 ・ホップリミット:1バイト(パケットが経由するルーターの最大数) ・送信元IPアドレス:16バイト ・宛先IPアドレス:16バイト |
25 | デュアルスタック | IPv4とIPv6を共存させる |
26 | トンネリング | IPv4経由でIPv6で通信させる |
27 | トランスレーター | IPv4・IPv6の双方向変換 |